都知事、ゴルフ会場問題を把握

2017年4月1日(土)08時14分更新

小池百合子都知事が五輪ゴルフ競技を霞が関CCで開催した場合の問題点について、十分理解していることが明らかになった。

官邸で関係閣僚会議が行われた3月31日午後の定例会見でのことだ。午前中の会議で東京五輪全体の費用負担、輸送警備などについての話し合いが持たれたことを報告。「業務は膨大、多くの課題が掘り起こされてきた。引き続きさらに深く精査する」と、説明した後で質問に答えたもの。

 2020年東京五輪・パラリンピックの五輪ゴルフ会場は、霞が関カンツリー倶楽部(埼玉県)に決定している。だが、山積する問題の多くは解決していないのが実情だ。最大のものは、メンバーの紹介がなければプレーできないプライベートクラブであることで、一般国民にはまったくレガシーにならない。また、夏場は異常な暑さになり、プレーヤーやギャラリーが熱中症にかかる危険が高いことも見逃せない。東京都中央区の選手村から約70㎞と遠く、コンパクト五輪のコンセプトとかけはなれていることもある。交通規制には莫大な金額がかかるし”分村“しても周辺に十分な宿泊施設がないという問題もある。

 一方、選手村から近い東京都江東区には、東京都が保有する若洲ゴルフリンクスがある。もちろん、パブリックコースであり、リンクスの名のとおり海沿いにあることで夏でも体感温度はさほどではない。さらに付け加えれあば、ごみの埋め立て地の上にできたコースと言うことで”エコ“を世界中にアピールできる利点もある。まさに五輪会場にふさわしい。このことは、日本ゴルフ改革会議(大宅映子議長)が中心となって指摘し、関係各所に見直しの申し入れが行われてきたが、ゴルフのNF(National Federation=国内連盟)である日本ゴルフ協会(JGA)が頑として霞が関での開催を主張し続け、今日に至っている。

霞が関CCに女性の正会員がいないことが大問題となり、同コースは規則変更を余儀なくされた(あくまでも“自主的なもの”コース側は主張しているが)ばかり。JGAはこれを免罪符に霞が関での開催を大手を振って行う方向でいるし、報道にも問題がすべて解決した!いう内容のものが多いが、実際はそうではない。前述のように他の問題は何一つ解決していないからだ。そもそも、プライベートクラブに会則変更を「お願い」し、丸投げするNFのあり方自体、まちがっている。

そんな状況下で、五輪会場問題の質問を受けた小池都知事は「霞が関カンツリークラブのみなさんが(規則改正を)決意されたことには心から敬意を表します」とした上で、暑さ、輸送、宿泊など諸問題があることを理解していると発言。「これまでの決定、それぞれを積み上げてこられた中で(霞が関CCが)女性正会員を認められた。今、この段階でございます。今後この会場については、どういう流れになるのか見守っていきたいと思います」と締めくくった。(遠藤淳子)


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